春の嵐(豊島)

こんにちは!今日は風がめちゃめちゃ強かったですね・・・

私は強風に晒されるたびに顔が全面的に髪の毛に覆われて前が見えなくなりました・・・。

ここ最近は私たちの新作映画の製作が佳境でありまして、だいぶバタバタした日々を過ごしております。ものすごく疲れますが楽しい日々です。


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加藤さんが書いてくれたように先日1月から通っていた小学校でのワークショップが終わってしまいました・・・。寂しい!伸び伸びと自由に表現するみんなの姿に触発されまくって、本当に幸せな時間でした。(最後の日は久しぶりに大号泣しました)またどこかで会えるといいなぁ。


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【連続ブログ小説】

恒例の(?)連続ブログ小説、第三話でございますー。今回のお題は「お祭り男」だそうです。それではどうぞー!


キキー!!!


いつもの駐輪場で思い切りブレーキをかける私。

時刻は10時48分。あぁ・・・なんてこと!開店から48分も過ぎてしまった。ビッグは開店から45分立つと特売品がほとんど無くなってしまうのです。


でも、あれ・・・?いつもギュウギュウの駐輪場に自転車がほとんどない。まぁこんなに遅く来たことないからな・・・。もしや、キャベツはとっくに売り切れていて、特売品目当てのお客は帰ってしまっているのかしら・・・。


とにかく、僅かな望みをかけ、私は店内に駆け込みました。


耳を澄ますと、心躍る威勢の良い声が聞こえてきます。


「あーキャァベェツ〜ロクシッチィ〜今日の目玉はキャァベェツ〜ロクシッチイ〜」


緑のエプロンにあかいハッピを着た、黒縁メガネの男性による独特のしわがれ声。この癖が強すぎる節回しには、もはや異常なこだわりを感じているわけですが、それはそうとこの声が聞こえるということはまだ特売品があるということ!


私は声を頼りに、私の中で通称お祭り男と呼んでいるあの店員さんの姿を探します。あと何個あるのか・・・なんとしても、キャベツを奪い取って見せる!


しかし赤いハッピが見えた時、私はその場で立ちすくんでしまいました。


私の目に飛び込んできたのは、お祭り男の横で、キャベツが山積みになっているワゴンの姿なのでした。そして周りには、人っこ一人いない。いつも殺気だってワゴンへ押しかけてくる人々の気配は、そこにはないのでした。


お祭り男はワゴンの隣で、ぽっかりと空いた空間へ、あの癖のありすぎる節回しを繰り返し続けていたのでした・・・。(続く)

こないだ作った卵焼き。左は出来立て、右はできてからちょっと経ったやつ。

卵焼きは冷めると凹むらしい。

点と___web

加藤紗希と豊島晴香による創作ユニット[点と]のウェブサイトです。

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