4月。(豊島)

4月です。今回も大幅に遅れての更新です、ごめんなさい・・・。


奈良公演、無事に終わりました。なんだか2021年に入ってから3月まで、色々と怒涛の日々だったのですっかりと気が抜けてしまい、帰ってきてから3月末まではダウナーモードでした。。

でも今日から4月!新年度、新学期!なんだか新年や誕生日、新年度って、別に何が変わるわけでもないのに身が清められるような気持ちになるんですよねー。髪切ったりした時もそうかも。勝手に新しく生まれ変われるような気分になって、また新しく始めよう、って思います。

ということで今はとてもさっぱりした気持ちです。本当は4・5月は演劇の稽古や本番で忙しくなる予定だったのですが、残念ながらコロナの影響で予定がなくなりぽっかり空いてしまったので、さてなにをして過ごそうか?という気持ちです。野菜の種を撒いたり、本を読んだり、久々に裁縫したりとかしたいなー。あと運動したい。


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キャベツが入ったカレーって確かにあんまりきかないかも?スープカレーとかには入ってるイメージあるけど、やっぱり結構水分出るからかな・・・。私はキャベツを大量消費したいときはコンソメスープ一択です。たっぷり作って二日目はトマトベースにしたり。

あと、ザク切りにしてジップロックに入れて冷凍しておくと日持ちするしスープ作りたい時楽なので結構常備してます。野菜が大量に入ってるスープが好きなんですよねー。作れるスープのバリエーションも増やしたいな。


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【連続ブログ小説】

さて、約1ヶ月ぶりの連続ブログ小説の更新です。前回は休刊させてもらいましたが、前々回に加藤さんが出してくれたお題は「エンジン」。それではどうぞー。


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人っこ一人いない店内。山積みになったキャベツのワゴン。そして虚しく響くお祭り男の声・・・。


「あーキャァベェツ〜ロクシッチィ〜今日の目玉はキャァベェツ〜ロクシッチイ〜」


空を見つめながら独特の身振り手振りでこのフレーズを唱え続ける店員、通称お祭り男の姿に、私は一種の狂気さえ感じました。何か、何かがおかしい。


ダメダメ、なにを怯んでいるの。私の目的はただ一つ。その日最もお得な商品をなんとしてでも手に入れる、それだけじゃないか。


ゴクリ、と唾を飲み込んだ私はゆっくりとキャベツの山へと近づきます。


「あーキャァベェツ〜ロクシッチィ〜」ジー・・・ガタン、「今日の目玉はキャァベェツ〜ロクシッチイ〜」ジジジー・・・ガタン・・・


近づくにつれ、私の耳には奇妙な音が聞こえてきました。そして私は気づきました。お祭り男の独特な身振り手振り、その動きは独特でありながら流れるような身のこなし、手さばきであるはずのもの。しかし今日は、今日の動きは、何かが、おかしい。


「・・・!!!これ、人間じゃない・・・!」


そう、お祭り男の背中には小さなエンジンが付いていて、機械音と共に彼に言葉を喋らせ、そして彼の手を、足を、動かしていたのです。


私は恐怖に駆られて走り出しました。もちろん、キャベツをしっかりと、まるでトライしようとするラグビー選手のように小脇に抱えて。


レジにはいつもの顔ぶれ。レジ打ちの速さだって把握済みの私は、毎朝林田さん=通称「ブラインドタッチの鬼」のレジを探します。でも今日は、全レジがあいている。列が進む速度を心配するまでもないのです。


「林田さん!!!」


私はなんだか誰かと言葉を交わしたくなって、「お支払いは?」「カードで。」というやりとりしかしたことのない林田さんの名前を呼びます。


「イラッシャイマセ。ショウヒンヲコチラヘ。」


林田さんは私の小脇に抱えたキャベツに手をのばす。


「キャベツイッテン、ロクジューナナエン。オシハライハ・・・?」


「・・・!!!」


そう、いつも信じられない速度でレジうちをこなす林田さん、髪の毛をキッと一つ結びにし、愛想笑いひとつせずにストイックに商品とレジに立ち向かい続ける林田さん。そんな彼女もまた、ロボットだったのです・・・。


私はわけのわからない事態にクラクラしました。しかし同時に、ロボットになったことによって林田さんのレジ打ち速度が落ちていることも強く感じました。


「まだ、ロボットは人類を超えられていない・・・!」


私の目頭が突然熱くなりました。そして、胸がいっぱいになった私は、意図せずその場でおいおいと咽び泣いていたのでした・・・。(続く)

近所の梨畑。梨の花は可愛い。














点と___web

加藤紗希と豊島晴香による創作ユニット[点と]のウェブサイトです。

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