「STAY HOME」（豊島）

こんばんは。皆様元気でお過ごしですか？

気温はやっとこさ春らしくなってきましたが、春をのんびり感じるような機会もなかなか作れないですよね…。

私は昨日今日ずーっと家にいて、それで今日は20時からオンライン上で台本の読み合わせをするという企画に参加するつもりで一応化粧をし、髪を整え、PC前で待機していたのですが…時間になっても動きがなくおや？と思っていたところ…開催日は明日でした…そして明日だったら参加できないので辞退しました…何やってんだか！

折角化粧したので近所のコンビニにちょこっと日用品を買いに行って、帰り道に八重桜が咲いていて、なんだか自然だけが先の方を歩いて行っている気持ちになりました。

買って帰った夏ミカンのゼリーが美味しかった。

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加藤さん、引きこもりつつ映画をたくさん見ていてすごい…私は引きこもっているとお笑いやらバラエティみたりゲームやったりしちゃう…先日やっとテレビを購入したのですが、テレビをつけているとほんと一日あっという間に終わっていくからやばいです…。この二日は本当にゴロゴロしてたら即座に過ぎ去っていきました…あかん…。

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さて、今週は「STAY HOME」だそうです。どうぞ～～

「STAY HOME」

自宅から出てはいけない、っていうのは、わたくしにとってはちょっと…なんというか、負担の大きい…そうですね、ええ、負担の大きな状況になりますね。

あの…我が家にはヒルがね…えぇ、あの血を吸う虫です、その、ヒルが、おりますもので。油断するとやられちゃうんですね。

きっかけは愛犬のチャッピーちゃんだったんですけれど。

わたくし、チャッピーちゃんとはどこへ行くにも一緒なんですね。もちろん旅行へいくときも、預けるなんてことはいたしません。

それで、7年くらい前かしら…チャッピーちゃんを連れてね、南のとある島国へいったんですね。その島の自然は人の手がほとんど入っていなくて、天然の熱帯雨林が、それはもう圧倒されるほどの大自然が、島全体を覆っているんですね。

やはりわたくしのプロデュースしているお化粧品のコンセプトも「地球の鼓動に合わせる」というものでしょ？大自然の中、「自然の隙間をおかりして暮らす」という現地の方々の考え方に共鳴して、それでチャッピーちゃんと行ってみたんですけれど。

そしたらね(笑)、チャッピーちゃんが、島に降り立った瞬間、ターーーっとジャングルの中に駆け出して行って、ものすっごく高い声でキャンキャンキャンキャン！！！って吠えて。もう見たこともないようならんらんとした目で、尻尾をブンブン振っていて。

あの…残念ながらね、やっぱり島の生態系がこわれるってことで、現地の方には「犬をいれるな！」ってすごい剣幕で怒られちゃったんですけれど。あぁそれはもちろん、チャッピーちゃんは本当に環境適応型。郷に入れば郷に従えっていうことが、生まれながらにして本能的にできてしまうワンちゃんなんですね。だけど、なかなかそのことをね、現地の方に外国語でお伝えするのは難しいのでね。そこはもう、わたくしも大好物のジャーキーでおびき寄せて、お宿へつれて帰ったんです。おとり作戦(笑)。

まぁその旅行自体は本当に素晴らしくて、わたくしの中でも自然の隙間で暮らすっていう生き方へのあこがれが日々募っていって。そしてやはりチャッピーちゃんのあのお顔。あれを見ちゃうとね、そうやって暮らしていくのがあの子の幸せなんだなって、それを用意するのは私の義務だなって思って。

もともと一人で住むには大きすぎる家ですから、家の中をね、ジャングルにしてみたんです。えぇえぇ、気温や湿度、それから土や植物、鳥や動物ですね。そういったものも、各専門の先生方にお願いをして、87.29％熱帯の環境と一致する形で作っていただきました。

ちょっと、肉食系の動物だけはね、チャッピーちゃんが怖がるといけないから、ましてや食べられちゃったりしたらね、本末転倒なわけですから、そこはちょっとナシにしていただいたんですけれど。

だからあたくしも、今はジャングルの中で実った新鮮なフルーツを収穫したり、宅内に流れる川で魚をつって調理したり、そういったことで毎日お食事をいただいています。

やはり自然の力ってすごいのね。もう我が家の中で生態系のトライアングルが循環しているから。最初の工事以降は本当になにもしていないんだけど、その中で自然と果実がみのったり、魚が生まれそして育ったり…やはり「地球の鼓動に合わせる」っていう20代のころに掲げたコンセプトは間違っていなかったって、そう確信する日々です。

実は…チャッピーちゃんとは、このジャングルが出来あがって、仮住まいから越してきたその日から会っていないんです…。戻ってきてリードをはずした瞬間に、大興奮してかけていって見えなくなっちゃった(笑)

でもこのジャングルのどこかで、彼自身の生活を手にしているんだと思う。寂しいけれど…でもやっぱり野生に帰るって、動物としての幸せなんじゃないかしら。そう思わない？

一回、なんだか茶色っぽい毛むくじゃらが、木の合間をさっと横切ったのを見た気がするのだけど…あれはチャッピーちゃんだったのかな。えぇ、もとは真っ白でフワフワの毛をしていたんですけど…。あ、プードルなんです、ティーカッププードル。今も待ち受けはあのころの真っ白なチャッピーちゃん。気持ちはいつも一緒なんです。

だけどやっぱり、寝るときだけはね、なにせヒルがすごいから。夜景の見える素敵なホテルを年間契約して、そこで休んでいます。自然は大好きだけど、やっぱり、根は都会っ子だから(笑)。美しい夜景も大好き。やっぱりこういうことができるのは、松濤で暮らしているからこそですね。

だから自宅からでちゃいけない、ってことになると、うーん…、私のような暮らしをしているものには、ちょっとね。

一日も早く、なんの心配もせず安心した毎日を過ごせるようになれたらなと願っております。（『素敵マイライフ』4月15日号掲載）

次回のお題は「野生」で！