「起きて最初にすること」（豊島）

こんにちは。日曜日です、すみません…なんだか、するするするーって毎日過ぎていく感じがして、1週間がめちゃめちゃ早い気がします…。4月もあと3日で半分終わるのですね。びっくり。

みなさんは元気でお過ごしですか？日々のニュース、失望するようなことばかりでほんと心が疲れますね・・・どこまでちゃんと報道しているのかも、随分前から全然信用できないし。

ちょっと前に友達が貸してくれて、自分でも買った笹井宏之さんの「えーえんとくちから」という短歌集が素晴らしくて、寝る前にぱっと開いたページの短歌を数首読んで寝ています。この本の帯には穂村弘さんの「一首一首の歌が、一つ一つの言葉が、未来の希望に繋がる鍵の形をしている」という言葉が書いてあるのですが、本当に日々すり減る希望のようなものを笹井さんの歌で回復させている気持ち。世界の見え方が、触れ方が違うんだろうなぁ

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あ！『泥濘む』が再び青山シアターで配信されることになりました！5/6（水）23：59まで、通常550円（税込）⇒330円（税込）で視聴できるようです。もしもまだ観ていない方がいたら、良ければ是非観てみてください…！

https://aoyama-theater.jp/pg/3995

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加藤さんの写真何を燃やしている写真なんだろ…シチュエーションが気になる。家の中なのかな？？

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さて、今回のお題は「起きて最初にすること」だそうです。どうぞ！

「起きて最初にすること」

陽気な音楽が鳴る。

私はスマホに手をのばし、音楽を止める。朝だ。布団から出たくなくて丸まる。手に握りしめたスマホを顔の近くに持ってきて、私は虫取りにでかける。動物たちはカブトムシを欲しがる。虫の出る島へいってカブトムシを捕まえなければ・・・でも一匹もいない。島の中をウロウロウロウロ・・・どっかのタイミングで木にカブトムシが出現するかもしれない・・・今日はダメだ。全然いない。あきらめて私は島で一番背の高い木に足をかけてよじ登る。この木は木肌がちょっとザラザラして痛いけど、良いポジションに枝が生えているから登りやすくてお気に入り。一番高いところにある枝に座り、まだ柔らかい若葉をかき分けぴょこんと顔を出すと、私の顔に気持ちいい風があたる。今日は天気がいいや。朝の陽ざしは、ちょっとまぶしいくらいに私を照らしている。私の部屋は東向きだから、朝一の日差しが結構きつくて、うっかりカーテンに隙間があいていたりするとまだ寝ていたい時間にまぶしくて起こされたりするのだ。あーまぶしい。まだ寝ていたいのに・・・まぶしい・・・ん？

は、やばい、ゲームしながら寝ていた。仕事へ行かねば。私は意を決してガバッと掛布団をはねのけ、台所へ向かう。やかんに水をいれて、コンロで火にかける。朝一は絶対にミルクティーをのむ。子供のころからこれ一択。あったかいミルクティーを飲むと一日が始まる気がする。そしてお風呂場へいって顔をあらう。昨夜窓を開けっぱなしにしたからお風呂が寒い。窓を閉める。水を出す。じゃーーーじゃぶじゃぶじゃぶじゃぶ・・・じゃぶじゃぶ、じゃぶ、ざざ、ざざーん。顔をあげる。顔はびしょびしょ。唇の水滴をなめる。しょっぱい。顔を手でごしごししながら私は浅瀬へ向かって歩いていき、白い砂浜を踏みしめる。サンゴやホタテの貝殻がバラバラ落ちている。なんとなく拾い集めてカバンへいれる。私のカバンはすごい。マグロも大量のリンゴも虫も花も石も木もはいるのだ。だけど私の足取りはいつだって軽い。四次元ポケットなのかな？？そのポケットから釣竿を出して釣りを開始。シュッ、つれた、アジ。シュッ、つれた、イカ。シュッ、シュッ、シュッ、シュシュシュシュシュ・・・

あ！やばい、やかんのお湯がわいている！！沸騰したやかんを放置すると、水蒸気で近くの棚がビショビショになる。急いで火をとめて、ティーバッグをいれたカップにお湯をそそぐ。蒸らしたほうが美味しいらしいから、とりあえず適当な小皿でフタ。

化粧をする。化粧はめんどくさい。適当でいいや。どうせ動物しかいないし。動物たちはすっぴん。だけど顔にも毛が生えてるからファンデとか無理そう。てか毛が模様みたいになってるやつ多いし、化粧の必要もないのか。めちゃうらやましいな。はい、5分で化粧終了～。まだ出かけるまでには時間があるな。なんか食べていくか。冷蔵庫をあける。オレンジが入っている。これにしよう。手をのばす。とどかない。オレンジが実った木をおもいきりゆする。一気に３つのオレンジが落ちてくる。全部ひろう。四次元ポケットのカバンにしまう。もっと食べたかったら、3時間待てばまたきっちり３つ実る。そんなに待てないならひりょうを使っちゃえば速攻でまた３つ実る。ちょろい世界だぜ。陽気に鼻歌を歌いながら歩きだす。鼻歌が盛り上がる。陽気な音楽が外からも鳴り響く。手探りでスマホを探す。枕とベッドの隙間にあった。うるさいなぁ。ご近所迷惑になると嫌なので急いでとめる。外からの光がまぶしい。布団からでたくない。

あれ？

時計の針は7時45分。あと15分後には電車に乗っていなければならない。

わたしは、まだ、布団の中。（終）

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近所の八重桜が満開できれいだった。植物はいつものペースで季節を進めているなぁ～

次のお題は「すすむ」で。