「パジャマを着てどこ行く?」(豊島)
こんばんは。5月です。ここ数日急に暑くなりましたね~~~。このくらいの季節の夜がとても好きです。肌寒かった夜の風が、心地よくつつむような空気になる感じ。そしてジーーーーっという、この時期にいつも鳴き始める虫の声に初めて気づいた日は、ボーっと歩いていても毎年ハッとなります。調べたらクビキリギスという虫らしい。オケラだと思っていた。みなさんの住む街でも聞こえますか?
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加藤さんのパジャマ、あれはそもそも七分丈のやつなのか…?それともフルの長さのメンズMサイズが、加藤さんがはくとあんな短さになるのか…?足長すぎて怖い…。
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さて、それでは早速ですが毎週恒例のお題をもとにした文章でございます。どうぞ~
「パジャマを着てどこ行く?」
今週のお題「パジャマを着てどこ行く?」、こちらは恐らく加藤さんが、ここから私が何か物語を創作するだろうと予想して出したお題だと思われますが…私にとってこのお題を出されたらこれ一択です。
レイモンド・ブリックスの名作、「スノーマン」!
もぉ~~~ほんとうに、めちゃ、めちゃめちゃ大好きです。そして私が知っているのは絵本ではなくて、アニメーションバージョンのスノーマンでございます。
もしかしたら書いたことがあるかもしれないのですが、我が家ではクリスマスパーティが毎年開催される文化がありまして、(私の強い要望でいまだに継続している)そのクリスマスパーティーの〆に必ず、同じくレイモンド・ブリックス作の「ファーザー・クリスマス」と「スノーマン」の二本立てアニメーションを見るという、私にとってはこれをやらねば一年が終わらないぜ的な年末行事があるのです!
「ファーザー・クリスマス」も大好きなのですけれど、「スノーマン」はもはや、自分の思考回路を一部形成しているのではないかと思うほど年々存在感が増していってます。
知っているかたも多いかと思うのですが、めちゃめちゃざっくり言うと「スノーマン」は一人の男の子が作った巨大な雪だるまが深夜に動き出し、二人で真夜中の大冒険を繰り広げるといったストーリー。
男の子は深夜に目が覚めて自分が作った巨大雪だるまをこっそり眺めていたらそいつが突然動き出したもんだから、まさにパジャマを着てどこいく?状態で二人家の中、庭、森、果ては空をとんでスノーマンの国までも出かけちゃうわけであります。
このアニメーションはセリフがなく、音楽にのせて物語が進行していくのですが、もう、その音楽がほんっとうに素晴らしいのです。20年以上年一で見ているので、もはやどの場面でどんな音楽が流れていたか即座に脳内再生できます。この映画をトーキー映画の時代に持ち込んだら私が横で全部歌えるんじゃないか!(…それはさすがに嘘です)
ともかく、一つ一つのシーンが最高。家に招き入れたスノーマンを暖炉のそばに座らせたら溶けそうになっちゃうところとか、子供部屋で部屋のあかりをスポットライトにしておもちゃの中で踊るところとか、お父さんのバイクで二ケツして真っ暗な森を飛ばすところとか…はぁ~たまらない!
そしてやはり一番有名なのは二人で空を飛ぶシーン。もう、正座して観たい気持ちになります。ここで初めて音楽にボーカルっていうんですか、ウィーン少年合唱団的な男の子の歌声が入ってくるのですが、それに合わせて夜の暗い海を飛んでいくのです。くじらが潮を吹く瞬間に合わせて曲の中で鳴るシンバルの音!くぅ~~!こういうふうに、音楽がアニメーションの効果音にもなっていて、本当に緊密なのです。
その後いきついたスノーマンの国での華やかで楽しいシーンも最高!いつか、なんとかこういう、いつもの場所から飛んでって異次元に行っちゃうような映画をつくりたい~!
そして、ちょっとネタバレになるので言いませんが、エピローグというか、物語の終わらせ方も本当に秀逸なのです…………この凄さは今文章を書きながら改めて実感した…。
ハイテンションで書いてしまいましたが、この文章みてイメージわくの多分うちの母親だけです!すみません!だけど、だからこそ、皆さん本当に是非観て~~~!めちゃ季節外れだけど~~~もしあれなら来年の冬にでもみて~~~!
ただ、一つだけ言いたいことがあるんですけど。スノーマンの顔サイズの雪玉を胴体の上にのっけるの、むっちゃくちゃ大変です。かつて地元・雪国八王子で友人と二人スノーマンを作ったのですが、頭に乗せる雪玉が尋常じゃない重さで二人で持ち上げるのは不可能と判断。一旦胴体脇に雪のスロープをつくり、そこを転がして頭を乗せ、その後スロープを撤去するというとんだ重労働を強いられました…我々はすでに社会人だったので、一人であれをやりとげた男の子(おそらく未就学児童)はまじで超人だと思います。(終)
実際に製作した等身大スノーマン。雪、めちゃめちゃ重いです。
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