夏きました(豊島)
暑い!暑すぎる!!
なんだか今年は「梅雨が明けると夏が来る」っていう季節の変わり目をお手本にしたような天気でしたね。梅雨前線が去るとこんなにも空の感じや、空気の質感がかわるのか。去年は8月頭まで梅雨で、なんかグダグダで夏になった感じだったので新鮮な感覚です。
我が家のミニトマトはやっぱり今年も長雨に弱ってきていたので、よっしゃー梅雨明けだ!日光万歳!と思っていたのですが、逆に日差しが強すぎてバテている気配…。せっかくいっぱい実がついてきているので、早く日差しに慣れて元気に育ってほしいです。
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今年もぴあに入選することができました!!!いやー良かった。本当にみなさんが力を注いでくれて出来上がった作品なので、たくさんの人に観てもらえることがすごく嬉しいです。
それにしても、コロナ禍で撮影の延期などもある中何がなんでも今年のぴあに出すと言って根性で間に合わせ、結果入選も果たした加藤さんの意思の強さは本当にあっぱれです。
私が「今年のぴあはキツいから来年にしようよ〜」とグータラを発揮した際「今年出すことに意味がある!」と説得されたのですが、もうほんと大正解でした。ありがとう!
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■連続ブログ小説■
第12回、今回のお題は「天気」です。最初の頃、続けられるか心配してたんですけど、どうやったらこの話を終わらせられるのかという心配に変わってきました笑。話を終わらせるのって難しい…。とりあえず、終わりは全然見えませんが、どうぞ〜!
( 前回分はこちら )
あぁメロンパン…バターの良い香り…。満腹だけど、こんなに良いにおいなら、一口かじりたいなぁ…。おばあさんの料理は、美味しいんだけどほぼ全部醤油味だったので、私は口の中に違う味を欲していたのだ。
…違う違う!ニワトリ泥棒!
私は吸っていたタバコを携帯灰皿に入れて、ジャングルの中へ駆け出した。
よっしゃ、腹ごなし!陸上部だったから、走るのには自信がある。
ニワトリを抱えたあいつの姿はもう見えない。だけど微かに、「コケッココケッ!」と鳴き叫ぶ声が聞こえる。じっとりとしめった草を踏みながら、縦よこ斜めの太い枝をすり抜けながら、声を頼りにずんずん進む。
不思議だ。さっきまで動けないほど苦しかった体は軽い。私はググッとスピードを上げて、地面から斜めに空へと向かって伸びていく木の幹を駆け上がった。そして隣の木へ、そのまた次の木の枝へ。猿のようにぴょんぴょんと木々を渡りながら軽い体を走らせる。すごい、ジャンプ力もこんなにあったんだ!
すると、私の中にいつもの感覚がやってくる。
「あれ?これってもしや」
私は自分の腕をつねる。
…出た。感覚ない。これは夢!
そうなったらもう自由の国。私は体にふっと力を入れて、思い切り枝を蹴り上げた。私の体は宙に浮いて、生い茂る木々の葉っぱから空へ飛び出して、ビューンと前へ進んでいく。眼下にジャングルが広がり、木たちはブロッコリーみたいだ。
夢の中で飛ぶ時、体の感覚はいつも一緒。体を硬くして、頭の中で体内の筋肉をコントロールしていく感じ。ちょっとプールの蹴伸びと似てるかも。いつも夢だって気づくととりあえず飛んじゃう。意味もなく。
やがて広い広いジャングルを抜けると、カラフルな屋根がたくさん見えた。赤や青、緑やショッキングピンクも!そして上空には甘い香りが漂い…。私の口の中にはヨダレがあふれる。ちょっと垂れそうになる。いや嘘。ちょっと垂れました。いやすごく垂れました。垂れたヨダレは私のTシャツをぬらして、ぬらして、いや、こんなにヨダレでる?びしょびしょになってきた。顔も髪の毛も、ズボンも、つまさきまでヨダレが打ちつける、打ちつける…。
「姉ちゃん起きなって!たぁく、よぉくこんな雨ん中寝れんなぁ。飲みすぎたか!」
頭を上げるとのぞき込むおじいさんの顔。
私は縁側そばの地面で、雨ざらしになりつつ蹴伸びの姿勢で寝ていたのであった。(続く)
トマトの実、花から赤ちゃんみたいのができて、毎日大きくなっていく様子を見るととても楽しい気持ちになります。
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