【思文会】その⑪~疑惑に満ちたタイ旅行編―謎のおじさん登場―
こんばんは。ついに夏が来た…!と思ったら台風が来てしまいましたね…
今年は本当に天気がぐちゃぐちゃだなぁ。前写真をあげた駅前の畑のカボチャはだんだん枯れてきています…日々の成長が楽しみだったから悲しい。日照不足とかも関係しているのでしょうか…
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前回加藤さんブログで触れていた、sofabedさんMVの別パート撮影、火曜日に無事終了いたしました!これで撮影は完了したので、あとはひたすら編集の作業です。撮影についてはまた加藤さんが書いてくれると思うのでご期待ください!
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ではでは、タイ旅行記を書き進めていきたいと思います!是非是非読んでください!!
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【思い出を文章にする会その⑪~疑惑に満ちたタイ旅行編―謎のおじさん登場―】
(前回の振り返り)
社会人生活1年目。ついに長期休暇を取得できた私は、友人とともに深夜便発・タイバンコク1泊3日という鬼スケジュールのツアーに申し込む。諸々の事情により搭乗時間ギリギリでタイ行きの飛行機に滑り込んだ私であったが、うっかり電源入れっぱなしのiphoneをスーツケースにいれてしまう。上空で電波を探し続けたiphoneは、タイ到着時、すっかり電池が切れていたのであった…。(前回の記事はコチラ)
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iphoneの電池が切れ、充電器を置いてきた私はやや焦るも、友人が充電器を持っているし、デジカメあるから写真は撮れるし、まぁなんとかなるか…ということで現地のガイドさんと合流。
このツアーは空港・ホテル間の送迎だけ日本語を話せるガイドさんがついてくれるというパックだったので、タイのことについて色々教えてもらいつつ、和気あいあいとホテルまでの時間をすごす。
そしてホテルに到着。激安ツアーの割にきれいな感じで一安心。確かこのとき朝の7時台だっただろうか。当然まだチェックインはできないので、全員分のスーツケースをロビーの一角にひとまとめにし、各々観光している間ネットをかけて保管しておくとガイドさんから説明される。
私たちは配られた荷札に名前を記入してスーツケースに装着し、言われた通りベルボーイの若者に手渡す。このベルボーイがずっと荷物番をしてくれるから大丈夫、とのこと…
すっかりこの言葉を信用しきった私たちは荷物を残していよいよ自由行動を開始。ガイドさんと離れてタクシーにのりこむ。
最初の目的地はワットポーという寺院。ガイドさんがタイ語で行先を書いた紙を持たせてくれたので、ホテル前にいるタクシーにのりこみ、その紙を手渡せばスムーズに目的地へ行ける、という安心のシステムだ。
ちなみに先に言っておくが私と友人は英語が全くしゃべれない。そして二人とも海外旅行めちゃめちゃ初心者である。更にお互い仕事が忙しく…というよりただただ怠惰なため、完全なるリサーチ不足のまま、タイ知識ほぼなしの状態でこの地に降り立っているのだった。
タクシーの車内では、目的地へ間違いなく到着できるという安心感から余裕だなと思っていた私たちではあるが、ワットポーへ到着し車の扉があいたときは実際不安でいっぱいであった。そして、下準備を怠ったくせに二人ともわりかし小心者である。全身からビビってます感を醸し出していたと思われる。
降りぎわ、運転手がワットポーの入り口をボディージェスチャー&片言の英語で教えてくれたので、お礼をいってタクシーを下車。とりあえず言われたほうに歩きだす。
しかし、ほんとにたぶん5歩ぐらいしか歩いていないと思うが、突如謎のタイ人男性が道のど真ん中に立ちはだかり、私たちの行く手を阻んできたのである。手で罰を作り「ノーノーノー」と言いいながら渋い顔で反対側を指し示している。
素直な我々は、ロボットのように言われるがままくるりと反転。そして、タクシーの運転手に言われたのとは真逆の方向に歩いていく。
あれ…?こっちなの…?でもタクシーの人こっちって言ってたよね…?
だが私たちは自らの英語のヒアリング能力への信頼が皆無なのであった。「ライト」って言ってた気がするけども、もしかして「レフト」だったのかな…それか決定的な別の何かを聞き取れていなかったのかな…
おじさんに誘導された方向へ少しあるくと、2人目の謎キャラが登場。今度はカッチリ目な服を着た警備員風のおじさんである。彼は英語で話しかけてきたため、知っている単語をフル動員して対応しようとしたところ、
「オ〜日本カラキタノネー」
と突然の日本語。…なにやら警備員風おじさんは、かつて大阪にすんでいたとの話で、調子よくエセ関西弁をペラペラしゃべっている。
今考えるとどう考えてもあやしいおっさんなのだが、異国の地で不安にみちみちていた我々はこう思った。
日本語喋れる人いた!!!助かった!!!!!
そしてすぐに、ワットポーにどうやったらいけるのかを日本語で確認。すると、
「オー、キョウはブディストホリデーだからアサはワットポーオイノリのジカンネ。ツーリストハイレナイヨ」
「え?そうなんですか?知らなかった!」
「ゴゴからアクヨ。ソレマデジカンアルネ。オススメツアーアルヨ」
そして彼は私たちに地図を見せ、バンコクを現地のタクシー・トゥクトゥクでぐるりと周りながら時間を潰す高額のツアーをオススメしてきた。たけえ。
「んー、ワットアルンは確かに行きたいけど、ツアーはお金ないし大丈夫です〜」
「オーワットアルンいきたい?ソシタラワタシブネ案内スルヨ。トモダチショウカイスル」
即座に方向性を切り替えて渡し船をお勧めしてくる警備員風おじさん。
ワットアルンとは、船で川を渡らないといけない綺麗なお寺である。話によると三島由紀夫の小説の舞台になっているとかいないとか・・・
「んー、どっちにしろワットアルンは行くし、どうせ船のるわけだし、じゃあお願いするか!」
と、いうことで、私たちは警備員風おじさんとバイバイし、紹介された現地タクシー、トゥクトゥクへと乗車。二輪タクシーみたいな感じで、屋根はあるものの半野外みたいな席の乗り物である。吹き抜ける風が気持ちいい。
やったー!わたしたち、タイを満喫している!!!たのしー!
・・・だが、なぜか運転手のあんちゃんのテンションが半端なく高い。もはや異様なぐらいのぶちあがり方である。「フゥ〜〜〜〜〜!!!!」などと一人で叫んでいる。そして叫びつつ、片手の拳を天に突き上げている。
そう、さっきの警備員風おじさん含めた詐欺グループに所属していると思われるこのあんちゃんは、最高のカモがほいほい引っかかった嬉しさでめちゃめちゃテンションが上がっていたのである。
しかし疑うことを知らない我々は、(タイ人陽気…フフフ…)などと思いつつ、無邪気にトゥクトゥクを満喫していたのであった。(続く)
ワットポーの仏様。
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