【思文会】その⑪~疑惑に満ちたタイ旅行編―消え去ったスーツケース(豊島)

こんばんは!さきほど電車にて、酔っ払ってめちゃテンションあがったギャルズが「酒飲みた〜い」って叫びながら乗ってきたのですが、席に座ってロング缶のチューハイのんでたファンキーなおば様が「じゃこれのみなよ!」と自分が飲んでた缶チューハイを突然差し出し、ギャルズが「え!やばーい!いいんですか?ありがとうございますぅ~!!」となり謎のコミュニティが出来上がる現場を目撃しました。

その後互いの顔をめちゃくちゃほめあうなどとても盛り上がっていました。楽しそうだった。


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こないだのブログで加藤さんがバッティングセンターにいった話を書いていましたが、私もバッティングセンター大好きです。先日酔った勢いでバッティングセンターにいき、ハイテンションで打って打席を出たところ、はめていた腕時計のガラスがバキバキになっていたという事件が発生しました。バットの柄の部分が当たったんだと思うけどなんでそこにあたったのか謎でした。


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さてさて、先週お待たせしてしまったスーツケース紛失事件のゆくえです。

お楽しみいただけたら幸いです!


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【思い出を文章にする会その⑪~疑惑に満ちたタイ旅行編―消え去ったスーツケース】


【前回の振り返り】

深夜便発・タイバンコク1泊3日という鬼スケジュールツアーに参加した友人と私は、タイ知識皆無&言われたこと全部信じる&英語がわからないことが原因で初日にして2回もタイのおじさんに騙されてしまう。

さすがに疲れ一旦ホテルへ戻ることにした我々。しかし、ここで更なる試練が待ち受けていた。預けていたはずの友人のスーツケースが、ホテルのロビーから忽然とその姿を消していたのである…。

( 前回の記事はコチラ / タイ旅行編初回はコチラ )


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さわやかな笑顔で私たちを出迎えてくれたベルボーイの青年から、もう笑顔は消え去っていた。彼は真顔で一つ一つスーツケースについたネームタグを確認していく…。はじっこまで確認する。そしてはじっこまで確認した途端にまた折り返して逆方向へ確認していく。そのスピードはどんどん上がっていく。明らかに、どう見てもてんぱっている。そして最終的に彼はまた我々に微笑みかけてくれたのだが、その笑顔は、ものすごいひきつっていたのであった。


ロビーの一角に集められたスーツケース。その上にはしっかりとネットが被せられ、ベルボーイの青年が真ん前にずっと立って見張っていたはず。にも関わらずそこにあったはずの友人のスーツケースは影も形もない。


そして…紛失した友人のスーツケースは、海外旅行にも関わらずまさかの鍵ついてないやつなのであった…。ここに関してはさすがの私も嘘だろと思った…。「鍵無しのスーツケース紛失in海外」はもはや終了としか言いようのない状況である。


これはやばい…やばすぎる。とりあえずかなりの緊急事態なのでホテルまでの送迎をしてくれたガイドさんに連絡し、ホテルとの対応をお願いすることに。もはやなすすべのない我々であったが、かといってホテルの部屋でゆっくり休む心境にもなれない。じっとしているとどうしても気になってソワソワしてしまう。


そこでガイドさんの勧めもあり、私たちは夜に予約していたニューハーフショーの劇場があるナイトマーケットへ早めに出かけ、観光することにしたのであった。


私たちが行ったナイトマーケットは可愛い靴や小物の店があったり、安くてうまいタイ料理屋台が並んだフードコート?的な場所があったり、めちゃくちゃ見どころたっぷりの人気スポットである。いつもの我々なら大喜びで買い物を楽しんだことであろう。


だがしかし、友人のテンションのさがりようは半端じゃないのであった。負のオーラがすごい。まじで全然喋らない。心ここにあらず。そのあまりの落ち込みように、きらびやかなマーケットの大通りを無言で歩きながら(盗まれたの、私のスーツケースだったらよかったのにな…)と思ったことを鮮明に覚えている。


こういうときはどうするか………酒を飲むしかない!買い物どころじゃないならもう、飲むしかないのだ!酒好きの我々としては、旅先で現地のお酒を飲むというのは必須項目なのである。どんなに落ち込んでいても、ここだけは絶対に外すことはできないのだ。

こうして我々は屋台でトムヤムクン等タイ料理をちょこちょこ頼み、とりあえずchangビールを飲むことにしたのであった。その時の写真がこちら。

友人、広角は上がっているが目は死んでいる。


そして食事を終え、良い感じにお酒も入り、ニューハーフショーへ向かっていたところ、一本の電話が…!


ガイドさん「スーツケースのゆくえわかりました!」


ガイドさんの話を要約すると、ホテルの人と監視カメラをチェックしたところ、昨日宿泊していたスリランカ人一家が友人のスーツケースを持ち去っている映像を発見。しかし彼らは次に宿泊する場所の住所をホテルの台帳に書き込んでいたので今ホテルの人がそこへ取り返しに行っているとのこと…。


ほぼザルなんじゃないかと思われるベルボーイの監視によって、友人のスーツケースは別の宿泊客にパクられていたのである。しかも盗んでおいて、行先を律儀に報告していったスリランカ人一家。そして海外旅行でスーツケースに鍵をかけていなかった友人(多分だから狙われた)。もうなんか全員ゆるすぎるよ!


不安だろうからと優しいガイドさんがショーの終演時間に会場まで迎えに来てくれることになり、我々はひとまず安心してニューハーフショーの席へついたのだった。


しかし、寝不足・疲弊・酒・安堵が合わさった先に待っているもの…それは、「睡魔」である。めちゃめちゃ楽しみにしていたニューハーフショーであったが、我々、ショーがはじまって数分後に爆睡。ニューハーフショーが終わった後に最も印象に残っていたのは、開演前の、閉ざされた深紅のカーテンの姿なのであった。


ショーの最中にたっぷりと寝てややHPを回復した我々はガイドさんと合流してホテルへ。そこには友人のスーツケースがしっかりと戻ってきていた。ほんと良かった…。


「中身をチェックして、無くなっているものがないか確認してください」


こうガイドさんに言われた我々は部屋へ帰ってとりあえず荷物を広げることに。だがスーツケースをあけた友人の顔が次第に曇っていく。


「なんか、なんか絶対おかしい…!」


一つ一つ中身を確認していく友人。


「デジカメとiphoneの充電器が取られてる気がする…。あ!!!あとブラジャーも!ない!!!」


「え!嘘まじで!?」


行先がバレていてなお金目のものと下着のみ抜き取るとは、なんたる輩…!


しかし、


「あ…。ブラジャーはある…。」


ブラジャー、残留。

抜き取られていたのはデジカメとiphone充電器という、金になりそうなものたち。

スリランカ人、友人のブラは、全然いらなかったのであった…。(続く)

点と___web

加藤紗希と豊島晴香による創作ユニット[点と]のウェブサイトです。

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